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トップ  >  次回、第143回からつ塾「科学・文学・美術の結びつき−新しい教育のために−」

  • 講師:大嶋仁(おおしま ひとし)氏(中国中山大学特任教授)

  • 講師紹介:
    福岡大学で20年間比較文学を教えました。その前はパリ国立東洋言語文化研究所、さらにその前は南米のアルゼンチン、ペルーで日本思想史と日本文学史を教え、今は中国の中山大学国際翻訳学院で教えています。著書には「精神分析の都」作品社、「ユダヤ人の思考法」ちくま新書、「知の噴火口 九州の思想をたどる」西日本新聞社、「メタファー思考は科学の母」弦書房などあります。

  • 日時:令和2年1月25日(土)  15:00〜17:00

  • 会場:唐津ビジネスカレッジ(0955-77-1771 JR東唐津駅北側、徒歩1分)

  • 参加費:1000円(学生500円、中学生以下無料)事前申し込み不要、直接会場へお越し下さい。

  • メール:karatsujuku87@gmail.com (講義案内の配信希望の方もご連絡ください。)

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  • 講義案内


    アインシュタインは、科学は創造的思考力の産物であると強調し、言語学者のチョムスキーは人間の言語には創造性があり言語を持つ人間だけが創造的だと明言している。しかし、哲学者ベルクソンは、言語は創造性を抑止するとして直観を重視した。皆さんは誰を支持しますか? 数学は詩と同じで人間の持つ最も創造的な言語だという人もいれば、数学とは演算であり人間よりも人工知能に向いているという説もある。しかし、数学者も科学者もある種の美の探究者である。心理学者アーンハイムは、人間の思考は視覚的思考と論理的思考に分かれ、美術と科学では基本的思考が異なると主張する。人類学の立場から同じことを主張したのが「野生の思考」の著者レヴィ=ストロースで、彼は感性に忠実な「未開人」の思考が近代科学的思考に圧殺される危険を訴えた
    ところで、文学は科学と美術の中間項。言語と概念に依存する点では科学と共通性があるが、隠喩的な言語使用によって美を実現しようとする点は科学と異なる。科学的見地からすれば文学は神話的に見えるだろうが、神話や虚構が人間の真実を表していないとも限らない。重要なのは、科学も文学も美術も同じ人類の文化の表れであり、大本は同じという認識である。現代文明は科学を重視するあまり、他の文化領域との均衡が崩される危険があるのではないか。教育において数学を重視するあまり詩歌や美術を軽んじるということがあってはならない。

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