4月19日(土)、第168回からつ塾「原発と放射能」
講師:矢ヶ崎克馬氏(琉球大学名誉教授)
講師プロフィール:1943年東京生れ、長野県松本育ち。広島大学大学院理学研究科(博士課程)物性学専攻、理学博士。1974年より琉球大学理工学部助手(祖国復帰運動に感銘を受け「教育研究の基盤整備で協力できるかもしれない」と琉大志望)。琉球大学理学部教授部長、極低温研究センター長などを歴任。2009年琉球大学定年退職。琉球大学名誉教授。
2003年より現在まで「原爆症認定集団訴訟」等被曝関係訴訟支援活動。連れ合いの沖本八重美氏は広島原爆「胎内被爆者」で、「一人一人が大切にされる社会」を目指して生涯奮闘。「NO MORE被爆者」が原点。沖本の生き様に共鳴し、放射線被曝分野の調査研究に当る。2011年衆議院科学技術特別委員会(放射能の健康影響について)および参議院予算委員会参考人。2012年久保医療文化賞受賞。著書に『力学入門』(1994)『放射能兵器『劣化ウラン弾』」技術と人間(2003) 『内部被曝』岩波ブックレット(2014)『水俣の教訓を福島へ』(2011)『裁かれた内部被曝』(2012)『福島への帰還を進める日本政府の4つの誤り』(2014)『放射線被曝の隠蔽と科学』(2021)『原爆『黒い雨』訴訟』(2023)『放射線被曝防護の科学と人権』(2024)など多数。
講義概要: 原爆投下以来、米軍は放射線被曝を隠蔽し、特に内部被曝は無いことにしました。内部被曝とは放射性原子や微粒子を吸い込んだり、それに汚染された食べ物や水を摂取することにより体内で放射線が発射され被曝することです。国際放射線防護委員会ICRPや原子力ロビーはそのプロパガンダを発展させ、核兵器や原発維持のため、放射線被曝を市民に受け入れさせる任を負っています。そこで、ICRPが被曝被害を最大限に過小評価しているメカニズムを説明します。一方、被爆者援護法などから内部被曝が排除されたために、広範な原爆被災者が被曝を認知されずに差別されてきました。東電原発事故以降生じた膨大な死亡者の増加と健康被害を、厚労省人口動態調査データなどから解明します。
日時: 令和7年4月19日 15:00~17:00
会場: 唐津ビジネスカレッジ (JR東唐津駅北側、徒歩1分)
参加費 : 1,000円(学生500円、中学生以下無料)