3月7日(土)、第176回からつ塾「カズオ・イシグロと日本の戦後」

講師:大嶋仁氏(福岡大学名誉教授)

講師プロフィール:1948年生まれ。東京大学大学院博士課程(比較文学比較文化)修了後、静岡大学、バルセロナ自治大学、ペルー=カトリック大学、ブエノスアイレス大学、パリ国立東洋言語文化学院で教鞭をとったあと、福岡大学教授(1995−2016)となる。現在は福岡大学名誉教授。主に比較文化的観点からの日本思想史、科学と文学の関係について研究している。最近の著書として、『科学と詩の架橋』(石風社2022)『生きた言語とは何か 思考停止への警鐘』(弦書房2023)『石を巡り、石を考える』(石風社2023)『森を見よ、そして木を』(弦書房2025)『日本文化は絶滅するのか』(新潮社2025)『森を見よ、そして木を 科学者ゲーテの眼力』(弦書房2025)などがある。

講義概要: 両親は日本人で長崎生まれのカズオ・イシグロは6歳の時にイギリスに渡り、その後ずっと彼の地で過ごし、イギリス国籍を取得した異色の作家である。彼の多くの作品は「過去とどう折り合いをつけるか」という問題を扱っており、その丁寧なアプローチの仕方と場面構成の妙によって、2017年のノーベル文学賞を受賞している。今回の講義は彼が「日本の戦後」をテーマとした初期3作品、すなわち『遠い山なみの光』(1980)『浮世の画家』(1984)『日の名残り』(1986)を追うことで、彼の文学が「日本人には見えない日本」を描いていることを指摘し、その点を掘り下げることでこの文学がもつ未来性、すなわち将来の日本人にとっての重要性を明らかにしたいと思う。

日時: 令和8年3月7日(土)  15:00~17:00

会場: 唐津ビジネスカレッジ  (JR東唐津駅北側、徒歩1分)

参加費 : 1,000円(学生500円、中学生以下無料)