からつ塾 今泉みね子教室

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動画配信中「西欧の環境政策と日本の場合」

「西欧の環境政策と日本の場合」

講師    今泉 みね子・環境ジャーナリスト
開催日時 平成17年10月17日(月) 19時00分〜21時00分
開催場所 唐津ビジネスカレッジ(JR東唐津駅前)
参加費  3,000円

今泉 みね子(いまいずみ みねこ)略歴
東京生まれ。環境ジャーナリスト・翻訳家
国際キリスト教大学教養学部自然科学科卒。生物学(生態学)専攻。
1983〜86年までドイツのフライブルク大学に子連れ留学。
1990年からドイツ、フライブルク市に住み、ドイツ語圏を中心とするヨーロッパの環境政策・対策について執筆・講演・調査、生物学や環境保護についての英語・ドイツ語の本の翻訳に従事。
著書:「ドイツを変えた10人の環境パイオニア」
「ここが違う、ドイツの環境政策」(白水社)
「みみずのカーロ」「60億個の缶飲料」「森の幼稚園」(合同出版)、
「フライブルク環境レポート」「ドイツ環境最新事情」(中央法規出版)ほか
訳書:「ソーラー地球経済」(ヘルマン・シェーア著、岩波書店)「環境にやさしい幼稚園・学校づくりハンドブック」(エーリッヒ・ルッツほか著、中央法規出版)「オオカミと生きる」(白水社)「愛の解剖学」(カール・グラマー著、紀伊国屋書店)「シュテュンプケ氏の鼻行類」(ゲーステ著、思索社)ほか多数。

講義要旨
  ドイツの環境政策・対策の特徴は、テクノロジー重視よりも前に合理的、節約的な生活を促す対策がとられたこと、環境に配慮した生活や生産が、経済的にも「得」をするような制度、いわゆるインセンティブが環境のさまざまな面に見られる点である。
 昔から実施されているゴミの資源別分別収集、公共の催しでのリユース容器利用、省エネが「得」になる制度、エネルギー源を発電と熱生産に同時に利用できる方法の奨励、学校での省エネ・節水・ゴミ減らしで光熱費が学校に返却される制度、公共交通機関の利用を促す料金体系、民間の太陽光発電や風力発電がペイする制度など、例は多様にある。こうした対策を促進するさまざまな法律も、10年以上前からだんだんに整えられてきたのも特筆すべきである。けれども、こうしたことが可能になったのは、70年代から一部の熱心な市民が国や自治体に対してたゆまずに声をあげ、多くの市民団体が政治家に圧力をかけてきたからである。
 日本でも今ではゴミのリサイクルや太陽エネルギー利用が盛んになってきているが、多分ドイツとやや異なるのは、企業や行政主導型である、という点だろう。個人や企業のゴミ減らしや自然エネルギー利用が経済的にペイするすぐれた制度も、まだ不十分に見える。
 日本にも多数のすぐれた市民団体はあり、活動の内容もドイツよりも質が高いのだが、市民団体が一つの大きな組織となって、政治や産業に圧力をかけるほどの力になっていない、つまり政治的な力になっていない点が、これまでのドイツと異なるのではないか。
 一方、ある程度の環境政策が整い、「当面の」危機がなくなったかに見える現在のドイツでは、環境問題は失業や景気の問題の背後に隠れて、市民の環境意識も低下しつつある。
 本来はドイツも日本も化石燃料・化石資源を使うという点で、根本的には環境に「やさしくない」経済活動・生活をつづけているわけで、日本となんら変わらない。長い目で見れば、ドイツも日本も化石資源・核燃料から脱し、再生可能資源に移行しなければ、経済的にもエコロジカルにも持続していくことはできない。
 その点で、気候や自然資源(太陽、風、波、地熱)に恵まれ、これらを利用する技術をもつ日本はドイツを「追い抜き」、持続可能な経済・生活を成功させるチャンスがあるのではないか。
 また、ドイツの環境政策の背後には、ドイツ人のメンタリティーや生活習慣、現在の政治情況も関連している。それぞれの国の事情を考慮したうえで、よりよき地球環境をつくっていくべきだろう。

からつ塾講義「西欧の環境政策と日本の場合」(2005.10.17)
     (※動画配信します。下の画像をクリックしてください。)

  講師 今泉みね子(いまいずみ・みねこ)氏
        (環境ジャーナリスト)

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今泉みね子先生講義「西欧の環境政策と日本の場合」(2005.10.17)

今泉みね子先生講義の様子
(2005.10.17)

今泉みね子先生を囲んで懇親会(2005.10.17)



(最終更新 2010年12月1日)