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「死の自己決定」

講義要旨

「自然に死ぬ」ということが難しくなった。
死期や死に様が医学的にコントロールされるなかで、どのような最期を迎えるかは、本人にとっても、家族や医療スタッフにとっても実に悩ましい問題となった。
射水市民病院事件など、昨年はこの問題が一気に噴出した。

折りしも医療制度改革によって、死に場所が大きく変化しようとしている。
現在8割以上が病院で最期を迎えているが、国は医療費削減の視点からも在宅医療への転換を促し、体制も未整備のまま「最期は自宅で」を国家施策とした。
「誰もが良質な医療を受けれる」時代は終焉し、終末期にも十分な医療を受けれない「健康格差社会」が到来した。
医療・福祉環境のこうした激変のなかで、家族や自分の最期を考えなければならない。

かつて死は身近にあった。
伝統的には、他界観を含む豊かな死生観が死をとり包んでいた。
しかしいま大半の国民は死生観の空白状態に置かれている。
だから、自分の死期が迫ったとき、無防備で死に対面し、うろたえることになる。

講義では、昨今議論が活発化してきた「治療中止」と安楽死について具体的に検討するとともに、死生観や終末期のコミュニティケアの体制整備の課題についても考えてみたい。

講義風景


松田純先生講義「死の自己決定」

松田純先生と質疑応答の様子

松田純先生を囲んで記念撮影

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