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  • 講師:中田重顕氏(作家、郷土史家)

  • 講師紹介:
    1942年、中国東北(旧満州)に生まれ、熊野市にて育つ。熊野市文化財専門委員、みえ熊野学研究会運営委員、熊野古道語り部、元公立学校事務職員。文学同人誌「文宴」に拠って文学活動。小説やエッセイを発表している。三重県文学新人賞、三重県文化奨励賞、第10回鳥羽マリーン文学賞大賞受賞。著書に、短編集「たそがれ、サムトの婆と」叢文社、短編集「観音浄土の海」叢文社、エッセイ集「みくまの便り」はる書房、エッセイ集「私の好きな女性」バク書房等がある。また、1993年12月号「文学界」に『雪降る代々木正春寺』が、2000年6月号「文学界」に『黎明が丘暮れる』が掲載。この二つの作品は何れも「大逆事件」を横糸にして紡いだ短編小説である。

  • 日時:令和2年3月14日(土)  15:00〜17:00

  • 会場:唐津ビジネスカレッジ(0955-77-1771 JR東唐津駅北側、徒歩1分)

  • 参加費:1000円(学生500円、中学生以下無料)事前申し込み不要、直接会場へお越し下さい。

  • メール:karatsujuku87@gmail.com (講義案内の配信希望の方もご連絡ください。)

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  • 開始時刻 15時00分
    定員数 80人

    講義案内


     明治四十四年一月十八日、大審院特別法廷は二十四名の被告に死刑の判決を下した。世に言う「大逆事件」である。その二十四名中六名が紀州熊野の人だった。「大逆事件」紀州組と呼ばれる。いづれも冤罪であった。
     翌日、天皇のご仁慈として半分の十二名が無期懲役に減刑された。紀州組では大石誠之助と成石平四郎が特赦に該当せず、絞首台に上った。
     大正七年、宮崎県児湯郡木城村に日本で最初の理想郷、新しき村が誕生していた。白樺派の作家で華族の武者小路実篤によるものだった。その翌年大正八年に、はるかに離れた三重県南牟婁郡神志山村志原に、日本で二つ目の新しき村が誕生していた。その名も「黎明が丘」という。立てたのはキリスト教牧師宇都宮米一によるものだったが、彼は「労働者こそ尊っとけれ・・」と唄って歩き逮捕されていく。黎明が丘は「大逆事件」の影響を大きく受けていたのだ。「紀南の地陰謀に適したり」は彼らを取り締まった側の言葉である。
     紀州の地に不屈の戦いを展開した「大逆事件紀州組」と新しき村「黎明が丘」に集いし人たち。抗う熊野の謎と真実に迫ります。