桃太郎は正義の味方?

からつ塾の最初の頃、大嶋講師の福沢諭吉についての講義がありまし
た。その中でと記憶してますが、諭吉は自分の子どもに「桃太郎の話は
間違いだ」と言っていたとのこと。
その後コマーシャルやゆるキャラなどの桃太郎を見るたびに気になって
いましたが、
今日の朝日新聞(12/6)に寄せた作家の池澤夏樹氏の『桃太郎と教
科書』という文章が面白かったので紹介します。

かつて氏は高校の国語の教科書に書いたエッセーの中で、大略次のよう
なことを書いたそうです。
「日本人の心性を最もよく表現している物語は桃太郎だと思う。あれは
一方的な征伐の話だ。(中略)彼らは(鬼は桃太郎一族に害をなしたわ
けでもないのに)鬼ヶ島を攻撃し、征服し、略奪して戻る。この話には
侵略戦争の思想以外のものは何もない」
これに対して、あの一時『ヤンキー教師』で名をはせた義家弘介前衆院
議員が、
「伝統的な日本人なら誰もが唖然とするであろう一方的な思想と見解が
公教育で用いる教科書の検定を堂々と通過して、子どもたちの元に届け
られた、という事実に私は驚きを隠せない」と反論したといいます。

さて肝心の諭吉です。
彼は自分の子供のために書いた『ひゞのおしへ』のなかで、桃太郎の振
る舞いは「ただただ欲のための仕事にて、卑劣千万」だと言っているそ
うです。
ここで池澤氏はこう結びます。
「教育というのは生徒の頭に官製の思想を注入することではない。そん
なことは教師出身の義家さんは先刻ご承知のはず。一つのテーマに対し
ていかに異論を立てるか、知的な反抗精神を養うのが教育の本義だ」
『知的な好奇心を持とう』というわがからつ塾のモットーとどこか共通
してると思いませんか?

カテゴリー: ぎんやんまの部屋   パーマリンク

桃太郎は正義の味方? への1件のコメント

  1. 岩川 明子 より:

    はじめまして。東京八王子の南大沢から初めてご連絡させていただきます。岩川と申します。
    先日、南大沢憲法9条の会というサイトを拝見し、こちらに流れ着きました。

    サイト内の「桃太郎」について大変興味深く拝見いたしました。この昔話は芥川龍之介も題材として扱い、同じく桃太郎を残虐な侵略者として描いております。その後の戦争を考えれば、この物語の本質を見抜き、同時に世情からその後の世界を予見していたのでしょうか。
    現在また桃太郎になりたがっている人がたくさんおります。富国強兵を唱えておりますね。

    突然のお便り、前後を考えず乱筆乱文にて失礼いたしました。
    今後、フェイスブックでフォローさせていただきます。
    勝手を申しますがよろしくお願い足します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">