今日の朝日新聞に、「反知性主義」への警鐘 という記事があり
ました。
ここで、「反知性主義」は「実証性や客観性を軽んじ、自分が理解した
いように世界を理解する態度」(佐藤優氏)と定義されています。
さらに、こんにち反知性主義が強く現れてきた原因として、「大衆社会
化が進み、ポピュリズム(大衆迎合主義)が広がってきたためだろう。
ポピュリズムの政治とは、大衆の『感情』をあおるものだからだ」(竹
内洋氏)と書いています。
折しも今日のニュースは、衛藤首相補佐官が、首相の靖国参拝にアメリ
カ政府が「失望」を表明したことに対し、「我々のほうが失望だ。アメ
リカは日本を何で大事にしないのか」とネット動画で語り、批判される
やすぐに撤回したと伝えています。
反面、昨年暮れの IOC 総会における安倍首相の「フクシマはア
ンダー・コントロール」と言ったスピーチがあまり問題にされなかった
ことはなぜでしょう。
昨年テレビで、ハリウッドのオリバーストーン監督が作った「もう一つ
のアメリカ史」が放送され、大変興味深く観ました。
われわれが知らされているアメリカの近・現代史は相当修正せねばなら
ないだけでなく、戦争にまつわる日本の歴史についても考えさせられる
ことが多々ありました。
これを観ると、例えば1950年代のマッカーシズム(いわゆる赤狩
り)や、「ヒロシマ、ナガサキへの原爆投下は戦争終結を早め、犠牲を
少なくした」という米歴代政府の主張と世論誘導は、ポピュリズムの典
型であることがよくわかります。
昨今のあわただしい世の中をみていると、「からつ塾」の役割はけっし
て無駄ではないとつくづく思います。
4月19日の 朴 裕河 教室が待たれます。